23 7月

「消えうせる瞬間に魅せられて」

夏になると恒例の行事がある。
それは光・音・彩りを楽しむ花火大会。打ち上げられる花火は闇が深ければ深いほど、色鮮やかな夜空に咲く可憐な花となる。それは、咲かせた後の桜の花片のように風にゆられ、頭上に舞い落ちる寸前に消えうせる。…その瞬間の美しさに魅了されて感動する。
世の中がどんなに闇にそまっていたとしても、心の光を失うことなく消えうせる瞬間まで人に感動を与える可憐な人生でありたいと祈る私。